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在留特別許可を争った裁判事例 東京地方裁判所その12
このページでは,在留特別許可を求めて争った裁判事例について,判決文を解説します。
今回の事例は,平成19年6月14日に東京地方裁判所で退去強制(強制送還)令書の発布について取消しが言い渡された事例です。
この事例では,不法残留状態となった外国籍の男性Aさんが,日本人のBさんと内縁関係であったところ,入管に不法残留を摘発されたため,強制送還の手続きに付されました。一度退去強制令書が発布された後に,AさんとBさんは婚姻届を提出して法律上正式な夫婦となりました。
Aさんは,家族と日本に引き続き在留することを求めて,退去強制(強制送還)令書の取消を求めて裁判を起こしました。
外国人のベビーシッター・お手伝いさんを雇う時の注意点
日本では1990年以降,共働き世帯が増加していき,専業主婦世帯の数を大きく上回っています。
家事代行サービスの広がりもあり,単発,短時間であっても,家事代行のお手伝いさんやベビーシッターを利用したことがある,という方も多いのではないでしょうか。
中には,幼少期からの外国語教育のために,外国人のベビーシッターや家事代行サービスを利用する人もいるかもしれません。
外国人の在留資格の審査などをきちんと行っている企業を通じて,家事代行サービスを利用している分には不安は少ないのですが,個人的に外国人の方をお手伝いさんとして雇う場合には,気を付けなければならないポイントがあります。
在留特別許可を争った裁判事例 東京地方裁判所その11
このページでは,在留特別許可を求めて争った裁判事例について,判決文を解説します。
今回の事例は,平成26年1月10日に東京地方裁判所で退去強制(強制送還)令書の発布について取消しが言い渡された事例です。
この事例では,不法入国をした外国籍の男性Aさんが,日本国内で永住者であるBさんと内縁関係になり,2人の子供を一緒に養育していましたところ,入管に不法入国を摘発されたため,強制送還の手続きに付されました。
Aさんは,内縁関係やその家族と日本に引き続き在留することを求めて,退去強制(強制送還)令書の取消を求めて裁判を起こしました。
家事代行,お手伝いさんの在留資格
外国人の方が,日本で「家事手伝い(housekeeper,house servant)」の仕事をするために招聘されたり,日本への入国に帯同したりすることがあります。
基本的に日本の入管法では「日本人家庭のお手伝いさん」として外国人を雇うことは認めておらず,「外国人家庭のお手伝いさんとして」外国人を雇うことを認めているにすぎません。
家事手伝いの仕事をするための在留資格について,申請書類やその手続と併せて解説をします。
入管法改正法案が廃案に,何か困ることは?
先日,入管法改正案が国会で審理されず,廃案となる見通しである報道がありました。
このホームページでも入管法改正の動きについては解説していたところですが,これらの改正がなくなることになります。
もしも入管法の改正があると手続きが一部変わる可能性がありました。改正案が廃案になったということで,今後の手続きで何か困る部分はあるのでしょうか。
医療ビザとは何か?治療目的での来日は可能?
先日,日本の俳優さんが,日本では未承認の治療を受けるためにオーストラリアに渡航したとのニュースがありました。
【独自】西郷輝彦さん「未承認治療」語る がん治療で渡豪決断 TBSNEWS
日本の入管法にも,医療を受けるための入国も認められますがありますが,どのような在留資格が認められるのでしょうか。
また,必要な手続きは何かを解説します。
在留特別許可を争った裁判事例 東京地方裁判所その10
このページでは,在留特別許可を求めて争った裁判事例について,判決文を解説します。
今回の事例は,平成30年10月11日に東京地方裁判所で退去強制(強制送還)令書の発布について取消しが言い渡された事例です。
この事例は,「永住者の配偶者」の在留資格で来日した外国籍の女性Aさんが,配偶者の男性とうまくいかなくなり,在留資格の更新手続きをせず,在留期間が過ぎてしまったためオーバーステイになって,退去強制(強制送還)令書が発布されたので,その取り消しと在留特別許可を求めて裁判を起こしたというものです。
外国人同士で偽装結婚が疑われた事例
外国人同士でも偽装結婚が疑われることをご存知でしょうか。
偽装結婚は,刑法の公正証書原本不実記録罪といって,日本の戸籍に虚偽の記載をさせたという犯罪をいいます。
一般的に偽装結婚というと,「日本人と外国人が嘘の婚姻届けをだして,「日本人の配偶者」のビザを不正に取得する」」という犯罪を思い浮かべられるかもしれません。
しかし,外国人同士の結婚であっても,偽装結婚として逮捕,検挙される例があります。
紹介する裁判例,平成30年10月11日東京地方裁判所判決の事例は,在留特別許可を求めた事案でしたが,外国人同士の偽装結婚についても指摘がなされているところです。
この裁判例の,在留特別許可を求めた部分についてはまた別途解説しますが,今回は外国人同士の偽装結婚について解説します。
在留特別許可を争った裁判事例 名古屋高等裁判所その9
このページでは,在留特別許可を求めて争った裁判事例について,判決文を解説します。
今回の事例は,平成28年11月30日に名古屋高等裁判所で逆転判決が言い渡された事例です。
この事例は,
「定住者」の在留資格で来日した外国籍の男性Xさんが,ひき逃げ事件事件を起こしてしまい,逃げている間に在留期間が過ぎてしまったためオーバーステイになって,退去強制(強制送還)令書が発布されたので,その取り消しと在留特別許可を求めて裁判を起こしたというものです。
今回紹介する裁判例は,高等裁判所の控訴審の判決です。Xさんは,名古屋地方裁判所に対して一度裁判を起こしましたが,裁判所はXさんの訴えを認めませんでした。
これに対してXさんが控訴を申し立てたところ,控訴が認められXさんに対する退去強制(強制送還)令書の発布を取り消すという逆転判決が言い渡されました。
外国人の方が有罪判決を受けた後に在留特別許可を求めて裁判を起こしたという事例については,前回も紹介したものがありますので,併せてご覧下さい。
在留特別許可を争った裁判事例 東京地裁判決その8
このページでは,在留特別許可を求めて争った裁判事例について,判決文を解説します。
今回の事例は,平成29年6月16日に東京地方裁判所で判決が言い渡された事例です。
先日解説した裁判例と同じ日に,判決が出された事件(内容は全く別々)ですが,こちらは在留特別許可を認める方向での判断となりました。
この事例は,
「定住者」の在留資格で来日した外国籍の男性Xさんが,日本で傷害事件を起こしてしまい懲役2年6月執行猶予5年の有罪判決を受けたため,在留期間の更新申請が不許可となってしまい,オーバーステイになって,退去強制(強制送還)令書が発布されたので,その取り消しと在留特別許可を求めて裁判を起こしたというものです。
外国人の方が有罪判決を受けた後に在留特別許可を求めて裁判を起こしたという事例については,前回も紹介したものがありますので,併せてご覧下さい。
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