「連れ子定住」についてあいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
最近の在留資格に関するお問い合わせの中で、日本人と結婚した外国人のうち「日本人の配偶者等」の在留資格の方から、自分の子供(実子)の日本への呼び寄せに関するお問い合わせが増えています。
日本人配偶者の実子の呼び寄せというのはどのようなものかというと、およそ以下のような事例の場合です。
事例
(解説のための架空の事例です)
日本人男性AさんとB国女性のCさんは、国際結婚サイトで知り合いSNSを通して通じてお互いの信頼関係と愛情を育み、知り合ってから1年後に両国で結婚登録を行い、Aさんは、Cさんを海外から在留資格認定証明書で「日本人の配偶者」で呼び寄せました。
Cさんは「日本人の配偶者」として日本に来てから1年が経過し、ある程度日本での生活も慣れてきました。Cさんの在留資格も2回目の更新で「日本人の配偶者等」(3年)の在留資格が取得できました。
Cさんには前夫との間に生まれた一人娘の女の子Dさんがいます。この子の世話はB国にいるCさんの母親が面倒を見ています。Cさんはこの先日本で暮らしていく経済的余裕もある程度出来てきたので、DさんをB国から呼び寄せたいと考え,専門家に相談することにしました。
連れ子に認められる在留資格
まずCさんが自分の娘(実子)のDさんを日本に呼び寄せるにはどのような在留資格となるかというと、該当する在留資格は「定住者」となります。
「定住者」とは、他のいずれの在留資格にも該当しないものの、日本で相当期間の在留を認める特別な事情があると法務大臣が判断した者に在留資格を認めるために設けられたものです。
定住者の在留資格は「定住者告示」といって、上陸許可の判断において一定の類型の地位を定めて置き、いずれかの類型に該当する場合に入国・在留を認める在留資格の一つです。
入管法7条第1項第2号の規定により、入国審査官が上陸の許可に際して「定住者」の在留資格を決定できるのは、法務大臣が定住者告示をもってあらかじめ定めている地位を有する者としての活動を行おうとする外国人の場合に限られます。
上記の事例で該当する類型は、定住者という在留資格の中で、「定住者告示第6号二」で規定されています。
定住者告示第6号二の規定は,次の通りです。
日本人、永住者の在留資格をもって在留する者、特別永住者又は1年以上の在留期間を指定されている定住者の在留資格をもって在留する者の配偶者で日本人の配偶者等又は永住者の配偶者等の在留資格をもって在留するものの扶養を受けて生活するこれらの者の未成年で未婚の実子
日本人と婚姻関係にある配偶者(夫又は妻)の実子であるが、婚姻関係にある日本人の実子ではない場合で、なおかつ未成年で未婚であることが条件となります。
なお成人年齢は,2022年4月1日から18歳に引き下げられました。
日本人・永住者の配偶者の方で、母国にいる子供を日本に連れて来て一緒に暮らしたいという方は、是非弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。