解決事例 在留特別許可(留学)が認められた事例

当所の扱った事案について,在留特別許可が認められましたので,その事例を紹介,解説します。

事案・ご依頼の経緯

ご本人は外国籍の留学生で,1年半ほど前から留学生ビザで日本に滞在していました。
両親は母国在住で,両親の友人で日本に住んでいる家族が日本での身元保証人になっていました。
日本での留学中,ビザの更新期限が近づいていましたが,学校の友達から「2か月くらいは過ぎても普通に更新できるよ」と言っていたことを信じてしまい,軽く考え、また学会の発表などで忙しかったことから更新期限をすぎてしまいました。
精神的に不安定になったご本人が,SNSに自殺を仄めかす投稿をしたところ,それをみて心配した友人が警察に通報しました。ご本人の自宅に臨場した警察官が本人確認をしたところ,ご本人のビザが切れていることが発覚し,オーバーステイとして現行犯逮捕されてしまいます。

弁護活動

刑事事件については悪質性もなく、期間も短いということを検察官に主張したところ,10日勾留の後不起訴(起訴猶予)となりましたが,直ちに入管に引き渡されることとなりました。
引き渡し当日に入管から,「仮放免を考えているが、身元保証人が今日来れないようなので弁護士が身元保証人になってほしいという」依頼もあり,弁護士が入管に出向き,仮放免となった本人の身元を引き受けると共に更新等の申請に関する委任状を提出しました。
仮放免後,比較的過ぎにすぐに違反調査,違反審査が立て続けに行われたので,更新期限徒過の経緯を記した上申書,日本での身元保証人が今後の監督を約束している聴取書等の書類を取りまとめ,在留特別許可を出すように求めました。
結果,2度の違反調査,1度の違反審査を経て,留学資格での在留特別許可決定を得られました。

事件を振り返って

この事件は,刑事事件と入管事件が連続して起こったもので,ご本人としても「日本に残れるのかどうか」が非常に大きな関心事でした。
オーバーステイのような入管法違反の事件は,刑事事件も入管事件も,一貫した対応をすることが重要です。
今回の事件においては,ご本人のオーバーステイ期間が短期間であって悪質な事案ではないことを主張し,刑事事件としては「不起訴」を,入管事件では「在留特別許可」を獲得することを目指しました。事件当初から弁護活動を開始し,ご本人の身体拘束期間をなるべく短いものとして,また,不起訴,在留特別許可という結果を得ることができました。
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