結婚相手がいなくなった?婚約を解消するためにはどうしたらよいか

外国人との結婚で,安易に偽装結婚の相手となってしまった場合,公正証書原本不実記録罪という犯罪になってしまう可能性があります。

犯罪になるのかどうかという点については,前回の記事でもご紹介しています。

戸籍を貸したらになったら犯罪者!?偽装結婚は何罪になる?

今回は,偽装結婚を解消するためにはどうしたらよいかという点について解説をします。

「離婚」をする場合,できない場合

婚姻状態を解消するとなると,まず思いつくのは「離婚」ではないでしょうか。

日本で離婚をする場合,お互いに合意して書面(離婚届)で届け出て行う方法と,裁判や審判で決める方法があります。

お互いに「離婚しましょう/そうしましょう」という意思の合致があるのであれば,裁判や審判を行う必要はないということです。

離婚の方法は国によっても異なり,「裁判をしないと離婚を認めない」という国もあります(宗教や文化の違いに基づくものです)。

一方,どちらか一方が離婚する意思がない場合には離婚届を出して離婚をするということができません。その場合には,裁判所の手続きによるしかありません。この,「離婚する意思がない場合」というのは,「離婚したくない!」という意思を持っている場合に限らず,「離婚したいのかしたくないのか,意思が分からない」という場合や,「そもそもどこにいるのか分からない」という場合まで含みます。

それでは,もしも偽装結婚の相手になってしまった場合,何らかの離婚のための手段を採ればよいのでしょうか。

実はここに落とし穴があります。そもそも,「偽装結婚」で作られた戸籍は,虚偽の戸籍です。そして,離婚は,真正な結婚を解消するというものですから,偽装結婚を解消するための離婚も虚偽の届出になってしまうのです。

偽装結婚を解消するためとはいえ,勝手に離婚をしてしまうと大変なことになってしまいます。

偽装結婚を解消するためには,事前に専門家とよく相談しておかなければなりません。

偽装結婚解消のための手続

それでは,偽装結婚を解消するには,何らかの裁判所での手続きを経る必要があります。

しかしながら,ほとんどの偽装結婚の場合,婚姻届けを出した後は,相手と連絡が取れなくなってしまうということがほとんどです。

どこにいるのか分からない外国人を相手に裁判を起こすことは,極めて困難です。

出入国管理局から資料を取り寄せる等して,そもそも裁判の相手が日本にいるのかどうかを調査する必要があります。

また,「今どこにいるのか」と言うことについて必要な調査を尽くさなければなりません。裁判所に対して「今どこにいるのか分かりません」と申告するだけでは足りず,「色んな調査活動をして,相手がどこにいるのか調べて,裁判のために出てきてくださいと言ってきたけれども,それでもわかりませんでした」と言えなければ,裁判所も取り合ってもらえません。

この調査活動は裁判を起こすの準備として必要になります。当然のことながら,これに加えて,裁判そのものの準備も必要です。

偽装結婚を解消したい,解消したいけれども相手がどこにいるのか分からない,という方は,弁護士等の専門家にご相談ください。

無料相談ご予約・お問い合わせ

 

 

ページの上部へ戻る

トップへ戻る

03-5989-0843電話番号リンク 問い合わせバナー