外国人による公然わいせつ事案の法律解説

外国人の方がしてしまった公然わいせつも,日本国内においては日本人と同様に処罰されてしまいます。

特にスポーツの応援などから気分が盛り上がってしまい公共の場で露出をしてしまったという事案や,仕事等のストレスから夜間に路上で露出をしてしまうという事案があります。

日本に在留する外国人の方が公然わいせつをしてしまったという事例を基に,刑事手続やビザへの影響について解説をします。

参考事案 公然わいせつ容疑で男性を逮捕 大分 BS大分放送

公然わいせつ罪についての詳しい解説はこちら

公然わいせつ罪の定義

公然わいせつ罪は、日本の刑法第174条に定められています。この罪は、「公然と」「わいせつな行為」を行うことによって成立します。

「公然」とは、不特定または多数の人が認識しうる状態を指します。この定義には、実際に多数の人に認識されたことは必要なく、認識される可能性がある状況が含まれます。例えば、公園や路上での性器露出などがこれに該当します。周囲に人がいなかったとしても、通行人が通れば認識される可能性があるため、「公然と」に該当します。

「わいせつな行為」とは、性的な行為であり、普通人の正常な性的羞恥心を著しく害し、善良な性的道義観念に反するものを指します。これには、性器の露出や性的な行為が含まれます。行為者自身や他者の性欲を刺激、興奮させる動作がこれに該当します。

公然わいせつ罪は、社会の健全な性風俗を守るための規定と解されており、時代背景や行為の目的など様々な事情を考慮して判断されます。この罪には、6ヶ月以下の懲役、30万円以下の罰金、拘留、または科料が科されることがあります。

外国人による公然わいせつ

公然わいせつ罪の具体的な事例として、外国人による公然わいせつ行為を考えてみましょう。

事例の紹介

(以下の事例はフィクションです)

ある外国籍の男性Aさんが、夜間に酒に酔って全裸で東京都内の路上を走り、警察に逮捕されました。この行為は、公然として周囲の人々に認識され得る状態で行われたため、公然わいせつ罪に該当します。

法的問題点の分析

この事例では、外国人であるがゆえの文化的背景や意図が考慮される可能性があります。

しかし、日本の法律は行為の性質と公共の場での行為の影響を重視します。公然わいせつ罪の判定においては、行為が普通人の正常な性的羞恥心を著しく害し、善良な性的道義観念に反するかどうかが重要な判断基準となります。

この事例においては、文化的な誤解や知識不足により行動した可能性があるため、法的対応においては教育的な側面も考慮されるべきです。また、被告人が再犯を防止するための環境を整えること、例えば専門のカウンセリングを受けることも重要です。

法的な対応と刑罰

このような事例での公然わいせつ罪に対する法的な対応と刑罰について詳しく見ていきましょう。

公然わいせつ罪の法定刑

公然わいせつ罪(刑法第174条)には、以下のような刑罰が定められています。

  • 6ヶ月以下の懲役
  • 30万円以下の罰金
  • 拘留(1日以上30日未満の間、刑事施設に拘置する自由刑)
  • 科料(1000円以上1万円未満の金銭を強制的に徴収する刑罰)

刑事手続とAさんのビザ

逮捕されたAさんはその後,48時間以内に検察庁へ,さらにその後24時間以内に裁判所へ送られ,最大20日間の勾留を受けるかどうかの審判を受けます。

勾留されたとしても,釈放されたとしても,その後の捜査の結果として,罰金刑や懲役刑を受けて,日本での前科がついてしまう可能性があります。

長期間の身体拘束を受けてしまうと,仕事等に行けないだけでなく,出入国管理局での必要な手続きも出来なくなってしまいます。例えばビザの取得,更新,変更等のような窓口での手続きが行えないと,場合によってはオーバーステイとなってしまうことがあります。逮捕や勾留をされている間にオーバーステイとなってしまうと,入管からは強制送還の処分を受けるリスクがあります。

また,罰金や前科がついてしまうことで,その後のビザの更新・変更が不許可となったり,強制送還のリスクが生じてしまいます。

総じて,刑法犯によって逮捕されるということは,外国人の方にとって強制送還リスクを高めるものなのです。

逮捕された直後から弁護士への早急な相談を行いましょう。早期から弁護士が活動することによって

  • 逮捕後の身体解放
  • 勾留期間の短縮
  • 刑事処分の回避

といった,ビザへの影響を最小限にするための弁護活動も行える場合があります。

東京都内で逮捕された外国人の方の面会についてはこちらからもご相談いただけます

強制送還を避けて日本に滞在するためのビザについてはこちらでも解説しています。

外国人の逮捕の問題点

示談と被害者への対応

公然わいせつ罪における示談の重要性と被害者への対応について詳しく見ていきましょう。

示談の重要性

公然わいせつ罪の場合、示談は法的解決に向けて重要なステップとなります。示談は、被害者と加害者双方が合意に達し、被害者が加害者に対する告訴を取り下げることを意味します。示談が成立すると、裁判所はこれを量刑の際に考慮することが一般的です。起訴される前であれば,不起訴の処分を得られる可能性が高まります。

示談は、被害者の精神的な苦痛を和らげ、加害者にとっても刑事責任を軽減する機会を提供します。

示談のプロセス

示談のプロセスには、被害者への謝罪、弁償の提案、合意書面の作成といった準備進みます。

このようなプロセスは、弁護士が代理人として行うのが望ましいです。

被害者への対応

公然わいせつ罪の被害者への対応は、精神的なケアが重要です。被害者は、性的な羞恥心やトラウマを抱えることがあり、適切なサポートと理解が必要です。加害者による誠実な謝罪や弁償は、被害者の心の傷を癒す一歩となり得ます。

示談は、公然わいせつ罪における法的解決の一環として、被害者の感情的な回復と社会的な和解を促進する重要な役割を果たします。このプロセスを通じて、被害者と加害者双方にとって公正で納得のいく解決が図られることが望まれます。

外国人加害者の再犯防止と社会復帰

公然わいせつ罪において外国人加害者の再犯防止と社会復帰の重要性に焦点を当ててみましょう。

外国人加害者に特化した再犯防止措置

外国人加害者の場合、再犯防止措置は文化的背景と言語の違いを考慮する必要があります。異文化間コミュニケーションや文化的適応に関するカウンセリングも重要となります。これらの措置は、加害者が日本の社会規範を理解し、将来的に同様の過ちを犯さないようにするために不可欠です。

外国人加害者の社会復帰支援

外国人加害者の社会復帰支援には、言語教育や職業訓練が含まれます。これらの支援は、加害者が日本社会での生活に適応し、健全な生活を送るための基盤を築くのに役立ちます。また、文化的適応を支援するプログラムも、外国人加害者にとって重要です。

外国人加害者の社会復帰の重要性

外国人加害者の社会復帰は、彼らが日本社会の一員として再び機能する機会を持つことを意味します。これは、文化的な違いを乗り越え、再犯のリスクを減らすために重要です。外国人加害者に対する社会復帰支援は、彼らだけでなく、日本社会全体の安全と健全性を保つためにも重要な役割を果たします。

外国人加害者に対する再犯防止と社会復帰支援は、文化的な違いを理解し、個人の改善と社会の安全を両立させるための重要なステップです。これらの措置を通じて、外国人加害者が日本社会の有益なメンバーとして機能する道を築くことができます。

まとめ

公然わいせつ罪に関わる事案においては、弁護士への早期相談が非常に重要です。

弁護士は、法的な側面からのアドバイスを提供し、加害者や被害者の権利を保護する役割を果たします。

特に外国人が関与する場合、言語の壁や文化的な違いによる誤解を避けるためにも、専門家の介入が不可欠です。早期の法的介入により、適切な法的対応が可能となり、示談の成立や社会復帰の道がスムーズに進むことが期待されます。

無料相談ご予約・お問い合わせ

 

 

ページの上部へ戻る

トップへ戻る

03-5989-0843電話番号リンク 問い合わせバナー