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永住外国人が酔って店の看板を壊し逮捕!器物損壊事件で起訴・強制送還を防ぐ弁護の重要性

日本で暮らす永住者の外国人が、ある日お酒に酔った勢いで店の看板を壊してしまい、器物損壊罪で逮捕されてしまったらどうなるでしょうか。
ご本人もご家族も突然の逮捕に大きな不安を抱えることでしょう。
「このまま起訴されて前科がついてしまうのか」「刑務所に入ることになるのか」「永住資格があるのに強制送還されてしまうのか」と、夜も眠れない思いかもしれません。
そこで本記事では、外国人の器物損壊事件を題材に、器物損壊罪とはどのような犯罪か、起訴・不起訴や強制送還の可能性に刑事弁護活動がどう影響するのかを、弁護士がわかりやすく解説します。
器物損壊罪とは?
器物損壊罪(きぶつそんかいざい)とは、刑法第261条で定められた犯罪で、簡単にいえば「他人の物」を故意に壊したり価値を損なわせたりする行為を指します(詳しくはこちらをご覧ください。)。
法定刑(法律で定められた刑罰)の上限は3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金もしくは科料と規定されています。
ここでいう「損壊」とは、単に物を物理的に破壊するだけでなく、その物の本来の効用(使いみち)を損なう行為も広く含まれます。
例えば、他人の店先の看板を叩き壊したり、他人の衣服にペンキを塗って着られなくしたりするようなケースも、器物損壊罪に該当し得ます。
事例:永住者の外国人が酔って看板を壊し逮捕
では、永住資格を持つ外国人のAさんが酔った勢いでお店の看板を壊してしまい、器物損壊罪の容疑で現行犯逮捕されたケースを考えてみましょう。Aさんは酒に酔っていたためその場の感情に任せて看板を倒してしまい、駆け付けた警察官によって逮捕されました。
突然の逮捕にAさん自身もショックを受け、翌日には自分のしたことの重大さに気づいて深く反省しています。
しかし日本の刑事手続では、「酔っていた」は言い訳にはならず、Aさんが故意に看板を壊した以上、刑事上の責任を問われる立場に置かれてしまいます。
Aさんは警察署の留置場で身柄を拘束されています。Aさんの家族も、「このまま起訴されてしまうのか」「国外退去にならないか」と不安を募らせています。
刑事処分とその影響(起訴・不起訴)
刑事事件では、警察に逮捕された後、検察官が起訴(正式に裁判にかけること)するか、または不起訴とするかを決定します。
特に器物損壊罪は被害者の告訴がなければ起訴できない親告罪(しんこくざい)であり、被害者である店側との間で早期に示談(和解)が成立すれば、そもそも告訴されず刑事事件化を防ぐことが可能です。
仮に被害届や告訴状が出された後でも、弁護士を通じて被害者との示談がまとまれば、告訴を取り下げてもらい不起訴処分を獲得できる場合があります。
不起訴になれば裁判を経ずに釈放され、前科もつきません。一方、起訴されてしまうと、事実に争いがない以上、有罪が確定すれば罰金刑や拘禁刑などの刑事処分が科され前科がついてしまいます。なお、一度起訴が決まってしまった後に被害者が告訴を取り下げても、起訴自体は取り消せないため注意が必要です。
永住者であっても強制送還される可能性
永住者だからといって安心できない点として、日本で罪を犯し有罪判決を受ければ、たとえ永住権を持っていても強制送還(退去強制)される可能性があることが挙げられます。
出入国管理及び難民認定法(入管法)では、外国人が一定の重大な犯罪で有罪となった場合に強制退去となる事由が定められており、その一つに「**1年を超える拘禁刑**に処せられた場合」という規定があります。
つまり、もし裁判で執行猶予の付かない1年を超える実刑判決が確定すると、刑務所での服役後に在留資格が取り消され、日本から強制的に退去させられるおそれがあります。
一方で、刑事弁護によって不起訴や執行猶予付き判決など比較的軽い処分を得られれば、強制送還のリスクを低減することができます(※執行猶予判決や1年以下の刑の場合、入管法上原則として強制送還の対象とはなりません)。
詳しくはこちらをご覧ください。
弁護士による刑事弁護の重要性
以上のように、起訴されるか否かや刑の重さ次第で、その後の前科の有無や在留資格への影響(強制送還の有無)が大きく変わります。そのため、早期に刑事弁護に強い弁護士を付けることが極めて重要です。
弁護士であれば、逮捕直後から警察や検察との間に立って適切な弁護活動を行えます。
例えば、被害者との示談交渉は弁護士が代理人として行うことでスムーズに進み、早期の示談成立によって不起訴処分を引き出せる可能性が高まります。
仮に起訴されてしまった場合でも、裁判において弁護士が積極的に情状酌量を求めることで罰金刑や執行猶予付き判決を獲得できる可能性があります。
特に本件のように酔って犯行に及んだケースでは、弁護士が被告人に代わって「今後は断酒する」「更生に努める」といった反省の意志を裁判所に示し、有利な判断を得られるよう働きかけます。適切な弁護活動により刑事処分が軽減されれば、前科を防ぎ、ひいては強制送還の回避にも繋がるのです。
外国人に強い弁護士を選ぶ理由
外国籍の被疑者・被告人の事件では、経験豊富な「外国人事件に強い」弁護士に依頼することが特に重要です。
なぜなら、外国人が刑事事件を起こした場合には、日本人の場合と比べて退去強制(強制送還)の問題や言語・文化の壁など、追加の配慮事項が生じるからです。日本の捜査機関での取り調べ手続は他国と異なる点も多く、母国の感覚で対応すると不利益を被る恐れがあります。
その点、外国人事件の実績が豊富な弁護士であれば、刑事手続の段階から在留資格取消し・強制退去の可能性を視野に入れた弁護方針を立てることができます。
また、通訳人の手配や多言語でのやり取りにも精通しているため、言葉の問題にも適切に対応してくれます。
困惑しがちな外国人の依頼者に寄り添い、日本の法律や手続を丁寧に説明してくれる点でも、外国人案件に強い弁護士を選ぶメリットは大きいでしょう。
事務所紹介
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件と少年事件を専門に扱う法律事務所です。
名古屋を本部とし、東京や大阪をはじめ全国各地に支部を有し、刑事弁護に精通した弁護士が多数在籍しています。
特に外国人の刑事事件にも力を入れており、中国・韓国・アメリカ・ヨーロッパなど様々な国籍の方の弁護実績が豊富です。国籍や事件内容に応じて経験豊かな通訳人を迅速に手配できる体制が整っているため、言葉の心配も不要です。
また、24時間365日体制での無料相談受付や初回接見サービスにも対応しており、突然の逮捕にもスピーディーに対応いたします。
ご家族が逮捕されてお困りの方や、外国人の刑事事件でお悩みの方は、ぜひ弊所までご相談ください。経験豊富な弁護士が、不安を抱える皆様に寄り添いながら最善を尽くしてサポートいたします。

