Archive for the ‘外国人労働問題’ Category

外国人従業員が「勝手に」不法就労をした?不法就労助長罪の成立要素

2021-06-22

不法就労助長罪は,「事業活動に関し,外国人に不法就労活動をさせた」場合に成立する犯罪です。

出入国管理法73条の2第1号の違反となり,3年以下の懲役又は300万円以下の罰金が定められています。

この,①事業活動に「関して」外国人を働かせていたかどうか,また,②事業主が外国人に仕事を「させた」かどうかが争われた裁判例があります。

参照する裁判例は,東京高等裁判所が平成6年11月14日に判決を言い渡した不法就労助長罪の事件です。

この事件は,スナックを経営していた日本人がスナック店内で外国人に売春をさせていたという事件です。被告人は,あくまでスナック従業員として雇っていた外国人が勝手に売春をしていた,従業員に対して不法就労を命令していない,として無罪を主張していましたが,東京高等裁判所はこれを認めず,被告人を有罪とした一審判決を維持しました。

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外国人のベビーシッター・お手伝いさんを雇う時の注意点

2021-06-16

日本では1990年以降,共働き世帯が増加していき,専業主婦世帯の数を大きく上回っています。

家事代行サービスの広がりもあり,単発,短時間であっても,家事代行のお手伝いさんやベビーシッターを利用したことがある,という方も多いのではないでしょうか。

中には,幼少期からの外国語教育のために,外国人のベビーシッターや家事代行サービスを利用する人もいるかもしれません。

外国人の在留資格の審査などをきちんと行っている企業を通じて,家事代行サービスを利用している分には不安は少ないのですが,個人的に外国人の方をお手伝いさんとして雇う場合には,気を付けなければならないポイントがあります。

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不法就労助長罪で逮捕される?

2021-04-09

日本で外国人を不正に働かせていたとして,日本人が逮捕されるという事案が,ちらほら見られます。

2021年2月18日 滋賀県の人材派遣業の社長が逮捕された事例

2020年2月19日 愛知県の人材派遣業の社長が逮捕された事例

どのような場合に不法就労助長罪で逮捕されることが多いのでしょうか。 (さらに…)

不法就労助長罪となった裁判例 その2

2021-01-06

今回は,不法就労助長罪として起訴されたものの,「在留カードの記載を見落としていた」として不法就労助長罪の故意がないと主張した裁判例について解説します。人事の担当などの方でも,外国人の雇入れの際には在留カードを確認するという実務が定着しているかと思いますが,「うっかり見落とした」という事態も,いつか,どこかで起きえる事態です。「見落としていた」という主張は,どこまで認められるのでしょうか。

解説する裁判例は,平成30年12月11日に札幌地方裁判所小樽支部が言い渡したものです。

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外国人労働者の雇用指針

2020-12-30

厚生労働省は,『外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針』(以下指針とします)というものを発表しています。

これは厚生労働所のホームページでも公開されているもので,誰でも閲覧可能です。

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/1015820920.pdf

この指針は,事業主が外国人を雇うときに従うべきガイドラインのようなものですが,その内容は難しく,パッと見とても複雑そうに見えるかもしれません。

そこで,このページでは指針のうち特に重要,もしくは守らないと罰則があるかもしれない,というものをピックアップして解説します。外国人の雇い入れについて詳しくお知りになりたい方や,外国人の雇い入れについて手続が分からなくて困っている,何が分からないのかが分からなくて困っている,という方も是非ご相談ください。

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ウーバー配達員の資格確認,何が問題だった?

2020-12-25

令和2年12月5日,食事の宅配サービスの大手「ウーバーイーツ」を運営するウーバー・ジャパンが外国人の配達員に在留資格を証明する書類を確認する方式を導入したことを,各種の報道機関が報じています。

中日新聞の記事 https://www.chunichi.co.jp/article/165372

このウーバーイーツの配達員に関して,外国人が配達員を担うことについてどんな問題があり得るのかを解説します。

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不法就労助長罪にならないためにはどうしたらよいか

2020-11-27

不法就労助長罪は,企業にとってのリスク!

不法就労助長罪と外国人を雇う会社や事業主にとって,絶対に避けなければならない事態です。

単に経営者や管理職が逮捕されるたり前科がついたりするというだけではありません。

不法就労させていた事業の希望が大きければ報道される可能性は高まりますし,会社名などが公表されることもあります。実際に,不法就労助長罪により中華料理店を経営する会社の役員が逮捕された事件で,会社名まで公表されたこともありました。不法就労助長罪として検挙されるということは,企業としてのレピュテーションリスクでもあります。「あそこの会社は外国人を安く働かせていた,ひどい搾取をしていた」等と非難される可能性もあります。SNS等の情報媒体が発達した現代において,このような負の情報は一瞬で拡散します。

「ちょっとなら大丈夫」等と考えるのではなく,企業全体として「間違っても不法就労にはさせない」という意識が会社全体を守ることにもつながります。

外国人の雇用の点で分からないことや困ったことがある方は是非ご相談ください。

結局,何に気を付けたらいいのか?

「不法就労は違法です」,「不法就労の助長にならないように気を付けましょう」と出入国管理庁や警察は,積極的に宣伝活動や啓発活動をしています。

しかし,現場の担当者(アルバイトの採用担当者や人事の方)は「結局何に気を付けたらいいのか」と思うかもしれません。

そこで,「これだけは必ず確認しておきたい」という重要な点について解説します。

なお,次に解説する点のみで不法就労ないし不法就労助長に当たるかどうか断定できるものではありません。悩む点がある場合には,後々違法と判断される可能性があるということです。早めに弁護士等に相談しましょう。

1 在留カードを持っているか

日本に中長期在留する外国人の方は,どんな在留資格であろうが,在留カードを持っています。そして,日本に在留している間は在留カードを必ず携帯しなければならないこととされており,携帯していない場合には罰則まであります。

在留カードを持っていない外国人の方というのは,「短期滞在」の在留資格がである可能性があります。「短期滞在」の在留資格では原則日本で働くことができません。

特に採用の時点では,在留カードを持っていることを必ず確認しましょう。採用面接などの時に「今日は在留カードを忘れてしまいました」と言われそのまま確認しないままで済ませてしまうことは絶対にいけません。

外国人の方にとって,在留カードを他人に提示することは何も不利益になることはありません。仮に在留カードの提示を拒まれることや,何度も「忘れた」ということがあれば,担当者としては「何かあるのか」と引っかかるべきポイントです。

 

2 在留資格は何か,「就労不可」と書いていないか

在留カードの表面には「就労の可否」という欄があり,ここに「就労不可」と書かれていた場合には,日本で働くことができない在留資格の方です。

もちろん,在留カードには「在留資格」についての記載もありますが,30以上ある在留資格のそれぞれを確認して,外国人の方が働くことができるのかどうかを確認することはやや大変です。そこで,まずは,在留資格の内容を見る前に,「就労の可否」を確認して,そもそも「働いてよい在留資格なのかどうか」を確認することが簡便です。

また,「就労不可」となっていても資格外活動許可を受けていれば働いたり,アルバイトをしたりできます。その場合には資格外活動許可を受けていることが在留カードに記載がされます。この記載は,「就労不可」の一文のすぐ下欄か,裏面下部分にあります。外国人の方から「資格外活動許可を受けているので大丈夫です」と言わても,在留カードにも,そのとおり記載があるかどうか確認しましょう。

 

3 在留期限はいつまでか,在留カードの有効期限はいつまでか

在留カードを確認して就労の可否を確認したときに,併せて「在留期限」と「在留カードの有効期限」を確認しましょう。

当たり前のことに感じられるかもしれませんが,在留期限を過ぎている方はオーバーステイの状態ですし,有効期限の切れた在留カードでは現在の在留資格を確認できない可能性もあります。オーバーステイ状態で働けば不法就労になりますし,有効期限の切れた在留カードを確認しただけでは現時点での在留資格を確認しなかったものとして不法就労助長罪に問われる可能性もあります。

なお,在留期限を確認することは人事戦略的にも重要です。外国人の方の在留期限は,必ずしも延長されるものではありませんが,多くの方は在留期限いっぱいまで日本での在留を希望されます。在留期限を見ておくことで,いつまで日本に在留する人なのか,いつ以降は日本にいない可能性がある人なのか,を考えることもできます。

 

少し特別な対応をする場合

☆永住者,日本人の配偶者等の場合

永住者や日本人の配偶者等の在留資格のように,日本での在留中の活動に何らの制限のない方もいます。この場合,その在留資格が有効である限り,不法就労となることはありません。

在留カードを見て「永住者」や「日本人等の配偶者」とあれば不法就労助長となるリスクは極めて低いと言えます。「永住者」や「日本人等の配偶者等」の在留資格の方の場合には,「在留期限」が過ぎていないかという点と,「在留カードの有効期限」が過ぎていないかを確認しておきましょう。

なお,よく似ているように見えますが「家族滞在」の在留資格は全く違う在留資格ですので気を付けましょう。

 

☆中途採用の場合

これまで日本に在留していた中途採用となる外国人の方 を新しく雇入れる場合,在留資格の変更の必要があるのかどうかを確認する必要があります。同種の職であれば,多くの場合には在留資格の変更を必要としませんが,稀に「前職から不法就労状態であった」という場合もあります。

前の在留資格を確認しておくことももちろん重要ですが,それを軽々に信用するのではなく,あくまで自社で調査,確認することを心がけていただく必要があると思います。

 

まとめ

不法就労助長罪とならないために,現場の担当者の方にぜひ気を付けて頂きたい点について解説してきました。

ここに挙げたのは外国人の方を雇入れようとする際に最低限知っておきたい点になります。

より個別の場面,個々の職種や業態に応じて,担当者の方として「この時はどうしたらいいんだろう」と悩むこともあるかもしれません。

不法就労助長罪として摘発されるというのは,企業において絶対に避けなければならないリスクです。

分からないことがある場合には,そのままにせず,弁護士などの専門家へ相談しましょう。

不法就労助長罪による逮捕・処罰

2020-11-24

このページでは,不法就労助長罪について詳しく解説します。

外国人を雇う事業主の方には必ず知っておいていただきたい内容になります。出入国管理法が定めている不法就労助長罪は「そんな法律は知らなかった」と言っても逃れられない規制ですし,「逮捕されるとは思わなかった」,「前科がつくなんて知らなかった」と思っていると,思わぬ結果になってしまうこともある事件です。

不安な点がある方は早めに弁護士に相談しましょう。

不法就労助長罪はどんな罪か

不法就労助長罪とは,日本で働くことが認められていない外国人を

1 事業のために働かせたり

2 日本で働くように自分の下で支配,管理したり

3 繰り返し(法律上は「業として」)日本での働き先を紹介したり

等した場合に犯罪になるというものです。


出入国管理法73条の2

次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一  事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせた者
二  外国人に不法就労活動をさせるためにこれを自己の支配下に置いた者
三  業として、外国人に不法就労活動をさせる行為又は前号の行為に関しあつせんした者


 

不法就労活動」とは何か

不法就労活動」とは,働く内容が違法かどうかという点ではなく,その外国人の方が「日本で適法に働く資格があるかどうか」が問題となります。

不法就労活動の典型例としては次のようなものがあります。

・在留資格がないが日本での生活費のために働く

・在留期間を過ぎてオーバーステイになったが生活費のために働く

・出国準備の在留資格や短期滞在の在留資格で働く

・週28時間のアルバイトが認められているがそれを超過して働く

このような場合には,出入国管理法上は不法就労活動として扱われることになります。

 

「させた」,「させる」とは何か

不法就労を「させる」とは,事業主として働かせた場合や,監督下で働くことを認めていた場合のことを言います。

「勝手に働いていたので知らない」と主張される方もいますが,外国人が自分の判断で働いていたとしても,その労働に対して給料を払っていた場合や会社に利益があったような場合には監督下で働くことを認めていたと判断され,不法就労をさせていたと見られることがあります。

 

逮捕されるのか

不法就労助長罪については事業主の方が最初に検挙されたり逮捕されたりするということは多くありません。

というのも,不法就労助長罪が発覚する場合というのは,まずは,労働者である外国人の方が不法残留(オーバーステイ)や資格外活動などにより,外国人の方が検挙され,そこから雇用主である事業主の方に対して捜査が及ぶことが多いようです。また,同業者や取引先からの告発や通報によって発覚するというケースもあるようです。

いずれのきっかけにしても,警察や出入国管理局が不法就労助長罪の疑いがあると判断すれば,他の従業員との口裏合わせや証拠隠滅のおそれがあるとして,逮捕されてしまう可能性があります。

実際に,事業主の方が逮捕される事例も多く発表されています。

不法就労助長罪による逮捕の報道例

在留資格のない外国人を工場に派遣していたとされる事件 https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20201118/1000056343.html

中国人留学生を風俗店で働かせていたとされる事件 https://www.sankei.com/west/news/201101/wst2011010008-n1.html

不法就労助長罪の疑いがかかると,逮捕から引き続いて最長20日間勾留されるおそれがあるほか,複数の従業員を別々の機会で働かせていた場合には再逮捕されることもあります。

逮捕されてしまってからでは自分で弁護士を探したり相談に行ったりすることが出来なくなります。少しでも不安な点がある方やこれから外国人を雇って事業を拡大しようと考えている方はあらかじめ専門家に相談しましょう。

 

前科がつくのか

不法就労助長罪について検挙,逮捕され,捜査された結果,不法就労助長罪の証拠が揃ったと見られると,多くの場合には起訴され,裁判になります。

不法就労助長罪は特定の被害者がいる事件ではありませんので,示談をして不起訴となるという事件ではありません。

不法就労助長罪については,「外国人が働けない状態だったとは知らなかった」と言っても処罰されることがあります。

出入国管理法上は,外国人が不法就労活動をしていることについて知らなかったとしても,事業者,雇用主の側に過失がなかった場合には処罰を免れないことが規定されています。やや難しい規定ですが,

  不法就労であるかどうか確認をしていた 不法就労であるかどうか確認をしなかった
不法就労であることを知っていた 処罰される 処罰される
不法就労であることを知らなかった 処罰されないことがある 処罰される可能性あり

上の表にあるように,処罰される場合の方が広くなっています。

不法就労助長罪について有罪となると,不法就労をさせていた規模や利益の程度,不法就労の内容が社会的に非難されるものかどうかという点に応じて,刑の重さが決められます。

不法就労によって大きな利益を得ていたこと(平成29年3月10日前橋地方裁判所太田支部),不法就労の規模が大きいこと(令和元年10月9日札幌地方裁判所),就労内容に売春が含まれていたこと(平成29年4月24日前橋地方裁判所)が刑を重くする事情として見られています。

会社や事業所の代表の方に対しては懲役刑と罰金刑の両方,法人に対しては罰金刑が科されることが多くなっています。これらはいずれも前科として扱われます。前科の内容によっては,会社の役員となることが出来ないことがある,各種許認可の手続ができないことがある,海外への渡航に制限が付くことがある等,種々のデメリットがあります。また,技能実習や特定技能の受け入れ機関となることが出来なくなるというデメリットもあります。

 

まとめ

不法就労助長罪の内容や逮捕されるのかどうか,前科がつくのかどうかという点について解説しました。

次回のページでは,不法就労助長にならないために気を付けるべき点について解説しますので,併せて読んでいただければと思います。

仕事を休んだら/退職したら,帰国しないといけない?

2020-11-13

このページは,就労ビザ(在留資格)で日本に在留する方が,退職する場合や休職する場合に,在留を続けられるのかどうかを解説します。

 

就労ビザ(在留資格)について

就労ビザとは,日本で働くことを目的とした在留に認められる在留資格です。

就労ビザと呼ばれる在留資格には,経営・管理(以前の投資・経営の在留資格),法律・会計業務,医療,研究,教育,技術,人文知識・国際業務,企業内転勤,介護,興行,技能,特定技能,技能実習,高度専門職が挙げらます。これらの在留資格は,それぞれに対応した職種で働くことを前提として認められている在留資格です。

そのため,「経営・管理」の在留資格で日本にいる方が本来の業務以外で教育の職に就いていたり,通訳業務等についていたりすると,資格外活動として刑罰や在留資格の取消処分が科される可能性があります。在留資格外の活動を行うことについては,出入国管理法において禁止され,刑事罰や行政処分の対象になっているのです。

では,「在留資格に沿った活動をしなかった」という場合には,どうなるのでしょうか。

具体的には退職するという場合,休職するという場合を考えてみます。

 

退職したら在留資格はどうなる?

退職することによって直ちに出国を命じられたり,在留資格が取り消されるということはありません。

出入国管理法には,就労ビザで在留している外国人が日本で退職した場合には,在留資格が取り消される可能性があることを定めています。

それが,在留資格の取消について定めた,出入国管理法22条の4という条文です。


出入国管理法22条の4

第6号 別表第1の上欄の在留資格をもつて在留する者が,当該在留資格に応じた同表の下欄に掲げる活動を継続して3月(カッコ内省略)以上行わないで在留していること(当該活動を行わないで在留していることにつき正当な理由がある場合を除く)。


元々認められた在留資格に関する活動を継続して3ヶ月以上正当な理由なく,行わなかった場合には,在留資格を取り消すことがあると定めています。

そのため,退職して3か月以上働かないで何もしないで日本で生活していた場合には,在留資格が取り消されることがあるのです。

ここで重要なのは,「継続して3か月以上」活動をしていないこと,「正当な理由」がなければ在留資格は取り消されないということです。

ですので,退職してから3か月以内に別の同じ職に就いていれば(もちろん,在留資格で認められる範囲の職に限ります)在留を続けられますし,働いていない期間の累計が3か月を超えてしまっても継続していなければ問題はありません。なお,あまりに休みがちだと会社を解雇されてしまったり,在留期間の更新申請が不許可となってしまう可能性もありますので,注意しましょう。

また,正当な理由がある場合であれば在留資格は取り消されません。例えば,自主退職した後も転職活動を続けている場合や,会社が倒産してしまったため止むを得ず解雇されてしまい新しい仕事を探しているような場合,本人や家族が病気などのため一時的に仕事を辞める場合等,本人が仕事を続けたくても続けられないようなやむを得ない事情がある場合であれば,正当な理由があると見られます。

退職したり転職したりしても,在留資格が直ちに変わるわけではありません。ですので,在留資格で認められている範囲外の仕事は資格外活動になりますし,転職するまでの間の繋ぎとして短期間のアルバイトをした場合であっても資格外活動になる可能性があります。

☆退職後に他業種に転職する場合には在留資格の変更申請を忘れずに行いましょう。

 

休職したらどうなる?

休職している場合にも「継続して3か月以上」「正当な理由なく」働いていないという場合かどうかによって,在留資格が取り消されるかどうか変わります。

例えば,旅行のために1ヶ月休みをとったという場合であれば「継続して3か月」になっていませんし,病気等の療養のために一時的に仕事を休んでいるという場合には正当な理由があるといえます。本人や家族が入院する必要がある場合等についてはそもそも在留資格を取り消さないという運用がなされています。

今,問題となっているのは,感染症等によって,会社の都合により出社できなくなった場合についでです。

会社の都合で出社できない場合,例えばリモートワーク(在宅勤務)となっている場合等も,きちんと働いているものと考えられますので,在留資格の取消とはなりません。在宅勤務をしていたことの証拠をとっておくためにも,会社でのメールや通話の履歴,Web会議などの履歴はある程度保存しておくと安全です。

更に,リモートワークのみならず,会社都合での休職となっている場合も,「正当な理由」があると言えるでしょう。会社都合での休職の場合には,労働基準法の基準に従って(平均賃金の6割以上),休業手当が支払われなければなりません。但し,会社都合の休職であっても,その間に副業等をする時には,資格外活動にならないように注意しなければなりません。本来の在留資格の目的外の活動を許可なく行ってしまうと,資格外活動として在留資格が取り消されたり,刑罰を受けたりする可能性があります。

まとめ

上記の内容をまとめると,次のようになります。

☆退職する場合には次の職が決まっているかどうか,どんな業種の仕事かによって,在留資格に必要な手続きが異なります。

☆休職する場合にはどんな事情によるのか,どれくらいの期間休むのかによって,在留資格の取消の可能性が変わってきます。

退職/休職の際の手続きに不安がある方は,在留資格を取り消されないためにも,また,今後の在留に関する手続きに禍根を残さないためにも,早めに弁護士などの専門家に相談されると良いでしょう。

外国人の社会保険

2020-10-07

日本に住んでいる外国人の方に対して,日本の各種社会保険制度は適用されるのでしょうか。

また,日本で働く外国人の方は,日本の保険料を払わなければならないのでしょうか。

外国籍の方だけでなく,外国人を雇い入れようとする事業主の方も,気になる点なのではないでしょうか。

そんな,外国人の方々に対する日本の社会保険制度について解説します。ここでは主に,健康保険と国民年金(厚生年金)について詳しく解説します。介護保険,労災保険,雇用保険の他,年齢や状況によっては種々の制度がありますが,個別の取り扱いについて不明点がある場合には各機関の窓口,専門家へ相談することをおすすめします。

(さらに…)

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